ファンダメンタルズ分析とは?やり方やメリット・デメリットをわかりやすく解説

みなさんは、ファンダメンタルズ分析と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
世界の政治経済を覚えるのが大変そう。。。
経済についてよくわからない。。。
このようなイメージでファンダメンタルズ分析を敬遠している人は多いのではないでしょうか。

たしかにファンダメンタルズ分析は金融や経済、政治の知識が必要になる部分もあります。
しかし、長期的な方向を予測するためには必要な要素にもなってきます。

この記事ではファンダメンタルズ分析についてわかりやすく解説していますので、是非最後まで読んでいって下さい。

ファンダメンタルズ分析とは?

ファンダメンタルズ分析とは、各国の金融政策や要人発言、経済データをから相場を予測する分析方法です。

ファンダメンタルズは『経済の基礎的条件』と訳されており、経済成長率や物価上昇率、財政支出などがあります。
また、その経済に影響を与える可能性のある要人の発言もファンダメンタルズとして分類されます。

日々、発表される経済指標と要人発言の情報取集がファンダメンタルズ分析を行う上で重要となってきます。

テクニカル分析との違い

対するテクニカル分析は基本的にチャートを見て、価格や値動きを分析する手法です。
過去の値動きを用いるほか、テクニカル指標を組み合わせて分析します。

代表的なテクニカル指標では、移動平均線、ボリンジャーバンド、RSIなどがあります。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析では、考え方が全く違う分析方法ですが、それぞれにメリットデメリットがあり優劣はありません。よく投資家の間では議論になりますが、各分析手法の特徴をおさえて自分にあった投資スタイルを見つけていくとよいでしょう。

ファンダメンタルズ分析の重要ポイント

相場を動かす指標とは何か?

為替の動きで一番よく反応するのは各国の金利です。
基本的に金利が上昇すると、その国の通貨が買われやすくなり、通貨高が発生します。

なぜ金利が上がると通貨高が起こるかというと、その通貨を保有することで得られる金利が増えるからです。
例えば金利が0%⇒3%になったとすると、通貨を保有していれば年利+3%の利息が付きます。

過去バブル期の日本も定期預金をしたときの利率が6%という時代がありました。

100万円預けたら6万円/年の利息がつきます。

金利が上がるとそれだけ資金も増えるので、みんな購入したくなるわけです。

そのため、各国の政策金利と、それに繋がるような重要人物の発言、または経済指標発表には注意をしておきたいです。

それについては、大手の経済ニュースを発信しているニュースサイトを日々チェックしておくと流れがわかるのでおすすめです。

金利の動向に関連するファンダメンタルズとは

・各国政策金利

政策金利の発表は直接的に大きく為替相場を動かす材料になります。

基本的に金利の高い国の通貨は買われるので金利が上がれば価格が上がりやすいです。

そのため経済指標がいつ発表されるのかは毎日チェックして、特に政策金利は今月何日にあるのかは確認しておきたいですね。

・米雇用統計

金利の発表は直接的に相場の上昇や下落に大きく影響しますので注目しておきたいですが、それに関連する経済指標で、より短期的に強烈に動くのは米雇用統計です。

米雇用統計はアメリカの雇用情勢を示す統計で、金融政策を決定していくうえで重要視しているのが物価と雇用です。

この2つを見て判断しているので、そのうちの雇用に大きく影響する米雇用統計は重要な指標といえます。

ご存知の方も多いと思いますが、毎月第一金曜日に発表されて前月と比較して雇用者数がどれだけ増減したかを発表しています。

これが想定されている数字より良ければドル高に振れやすいですし、そうでなければドル安に流れていきます。

・重要人物の発言

重要人物の発言は今後の経済情勢を動かす指針になりえる場合があるので、時々の発表には注目しておくといいです。

FRB議長や、ECB議長、日銀総裁の会見は政策金利の後に行われるのでその時の金利政策に変動がなくても、今後の金利変動に関わる発言が出ることもあります。

また各国大統領、首相の発言も金融政策に影響を及ぼすことがありますので確認しておきたいです。

その時々の影響力の大きいキーパーソンは異なるので、誰の発言が重要なのかはニュースを逐一チェックして把握しておきたいです。

・各国GDP成長率

GDPは国内総生産のことで、その国の中で作られたモノやサービスの総生産の総額を表したものです。

その国の経済規模がわかる指標で、4半期に1回発表されます。

成長率なので、前回に対して何%の成長があったのかを表していて、想定よりも大きな成長が見られれば景気の良さを表すので金利上昇の可能性があり、その国の通貨が買われやすいとなります。

・各国消費者物価指数

その国の物価が前月に比べてどれくらい上昇したのか、または下降したのかがわかる指標で、その数字からインフレ傾向にあるのか、デフレ傾向にあるのかがわかる指標です。

消費者物価指数が上がる=モノの価値が上がり、お金の価値が下がっている=インフレ傾向
消費者物価指数が下がる=モノの価値が下がり、お金の価値が上がっている=デフレ傾向

となります。

インフレ傾向になると金利を上げようとする動きが出てくるので、その国の通貨が買われる可能性が高まります。

ファンダメンタルズ分析を活かすには?

基本的にデイトレードなどに経済指標を利用するというのはリスクが高いと言われます。

どちらに動くかわからない状態でトレードをすることになるので、ギャンブル要素が高いためです。

経済指標が発表されてからでは機関投資家などの方が私たちのような個人トレーダーよりも情報が早く、それに反応して資金を相場に投下し終わって相場が動いた後になるため、利益につなげていくのは普通に考えるとかなり困難です。

例えばアメリカの景気が上昇する傾向が見られれば、物価上昇や雇用促進が考えられるので金利が上がる可能性が出てきます。

そのためにその国の通貨が買われやすい傾向が出てきます。

そのような傾向を重要指標や重要人物の発言から読み取っていくのがファンダメンタルズ分析の利用の仕方になります。

ファンダメンタルズ分析のメリット

ファンダメンタルズ分析のメリットは主に以下の2点が考えられます。

相場が動き出すタイミングをあらかじめ予想できる

各国の要人発言や経済指標が発表される日時はあらかじめ決まっています。
スケジュールを確認しておくことで、相場が動きそうなタイミングを把握することができトレード戦略を事前に立てることができます。

中長期の相場の流れを予測できる

各国の金融政策や経済の状態は長期にわたって影響を与えるため、中長期における方向性を予測する際にファンダメンタルズ分析が有効となります。

ファンダメンタルズ分析のデメリット

短期的な相場では通用しない

経済指標の発表や要人発言で瞬間的に大きく動くこともありますが、基本的にファンダメンタルズの要素は中長期の為替動向に影響を与えます。

数週間〜数か月の目線で見ると上昇トレンドでも、短期的に見ると下落して押し目をつけている場合もあります。

ファンダメンタルズ分析のまとめ

ここまでファンダメンタルズ分析について説明をしてきました。これからFXを始める方には難しい内容だったかもしれませんが取引を積み重ねていくにつれ徐々に理解してくると思います。
まずは、経済指標発表や要人発言がいつあるのか確認してチャートを見てみると良いでしょう。
ファンダメンタルズ分析で勝っているトレーダーも多くいますので、是非、自分に合ったトレード方法をみつけて利益を積み重ねていきましょう。

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