FXにおけるスプレッドとは何か?わかりやすく徹底解説!!

FX関連用語の中に、『スプレッド』という単語が出てきますが、初心者の方にはどういったものなのかよくわからないと感じている方が多いのではないでしょうか?

『スプレッド』は通貨ペアによっても違いますが、通貨ペアごとに設定されている売値と買値の差のことで、投資家にとっての取引コストにあたります。
この、スプレッド=取引コストは毎回の取引で必ず発生するのでFXを行う上でとても重要です

本記事ではスプレッドについての仕組みなどわかりやすく解説していますので、是非最後まで読んで行ってください。

FXにおけるスプレッドとは?

スプレッドの意味

スプレッドの意味を調べると一般的には『広げる』『延ばす』などの意味になりますが、FXにおけるスプレッドも「広げる」という意味になります。

簡単に説明するとスプレッドとは、売値と買値の差額=価格差を表しています。
売値をBid(ビッド)、買値をAsk(アスク)と表現することもあり、実際の取引画面ではBidとAskそれぞれの価格が表示されます。

海外旅行に行く時の、外貨両替をイメージするとわかりやすいです。
同じ日時であっても、米ドルから日本円に両替をするときに提示される為替レートと、日本円から米ドルに両替をするときの為替レートは異なっています。これらのレートには金融機関の両替手数料が反映されているため、二つの為替レートに差が生じているのです。

本来であれば価格の差というのは存在しないので、100円という価格はどこまでいっても100円のはずです。
しかし、FXでは、FX証券会社が利益を得るために売値と買値の差を広げたものをスプレッドと言います。

例えばドル円を売買したとします。

仮に1ドル=100.00(100円)で買ったとしたら、その買った瞬間に売値が1ドル=100.10(100円10銭)であったりします。

よく初心者のトレーダーさんが注文したら損しているみたいなことを言いますが、それはスプレッドが存在していて買った瞬間に売値が高いところにあるので、既に損失を抱えた状態になっているからです。
つまり、スプレッドは取引にかかるコストとも言えます。

このスプレッドはFX証券会社によって差があり、小さいところ、大きいところ様々あります。
また、スプレッドの大きさは『広い』 『狭い』と表現されることもあり、スプレッドが狭いほど取引コストは小さく、スプレッドが広いほど取引コストが大きいと言えます。

スプレッドはFX証券会社の利益になる?

スプレッドは、FX証券会社の利益になります。
このスプレッドの差は、FX証券会社の都合でわざと広く設定している会社もあれば、顧客をたくさん獲得する為に狭く設定しているところもあります。

・スプレッドが広い証券会社の特徴

スプレッドが広いということは、1回あたりの取引で獲得できる利益は大きくなります。
顧客の注文が少ないといくらスプレッドが狭くても儲けが小さくなります。したがって、顧客数が少ないFX証券会社ほどスプレッドを広くしないと生き残れません。

逆に顧客数が多いFX証券会社はスプレッドが狭くて1人当たりの利益が小さくても利益が十分とれるので、狭く設定して顧客を獲得しやすい状況を作っています。

当然のことながらスプレッドが狭いほどトレードする側にとっては有利なのでそういうFX証券会社を選ぶ人が多いですが、気を付けなければいけないのが狭いから必ず有利ということではありません。

スプレッドが狭くても有利ではない?

スプレッドが狭いので、メリットを感じて口座開設や入金してトレードしようと考えている人は多いのではないでしょうか?

しかし、先ほど説明した通り、スプレッドが狭いということはFX証券会社の利益は小さくなります。しっかりと顧客数が多く、利益を上げている証券会社であれば、安心して利用できますが、顧客数が少なく利益を上げられていない証券会社だと倒産するリスクも考えられます。

ですので、スプレッドが狭いからと言う理由だけで資金を預けるのではなく利用したいFX証券会社についてしっかり調べてから資金を預けてください。
こういったリスクがあることも、知っておかなければいけません。

キャンペーンなどで期間限定でスプレッド0(ゼロ)というのもあり、期間限定であれば問題ないですが明らかに顧客数が少ないFX証券会社がスプレッドを狭くして顧客獲得に乗り出そうというところはちょっと注意が必要かもしれません。

スプレッドの種類は?

FXのスプレッドには、以下の種類があります。

・原則固定

FX証券会社が基本的にスプレッドを変動させない方式を採用していることを指します。
原則固定であればある程度はスプレッドの幅が決まった状態で売買を行えるため、投資家は取引にかかるコストを把握しやすいのが特徴です。

・原則固定のスプレッドはなぜ提供できるのか?

基本的にはスプレッドは変動するものですが、スプレッドを固定している証券会社は複数あります。
なぜ、スプレッドを固定して提供できるのでしょうか?

・トレーダーが損をしている?
インターバンクのスプレッドは0.3pips程度と言われており、大手FX証券会社の固定スプレッドも同じくらいで提供しているところがあります。

そうなると収益源がないと言うことになり、その大手FX証券会社は大丈夫なのか?倒産してしまうのではないか?と心配になってしまいますが、
実はそのFX証券会社に資金を預けている顧客が損失を被ることで利益を得ています。

少し詳しく解説すると、
例えば10の買い注文と5の売り注文があったときに、10の買いを欲している顧客に対して5の売りを出したい顧客の注文を流します。

正確には流すというよりは相殺という形になりますが、そうするとFX証券会社は残りの5の注文に対してカバーすることで成り立ちます。

その5のカバー注文に対しては正しく顧客の注文を受けている状態になるので含み損や含み益が出ますが、残りの10に対してはFX証券会社は相殺されている状態なので損益が発生しませんが、注文を出した顧客側では損益が発生します。

すると顧客側が利益になればその分をFX証券会社が負担することになりますが、顧客側が損失を出せばそれはFX証券会社の利益になるという仕組みです。

ですので、顧客が損をすればするほどFX証券会社が儲かりますし、トレードで勝てるのは1割と言われるように負けるトレーダーが多いので、FX証券会社はどうやっても儲かる仕組みになっているのです。

極論スプレッドは0(ゼロ)でも儲かるようになっています。

・変動スプレッド

相場レートの変動によってスプレッドが広がったり、狭くなったりするのが、「変動スプレッド」です。
原則固定スプレッドでは、売り値が変動すれば、原則として買い値も同じだけ変動しますが、変動制スプレッドでは売り値だけまたは買い値だけが変動することがあります。

インターバンク市場での外国為替取引では、常に最良の条件での売り買いが提示されますので、売り値と買い値の差額は常に一定ではなく変動しているのが普通です。

・スプレッドが変動する理由は?

FX証券会社を通して注文するとそれがそのままインターバンク市場に注文されるのではなく、FX証券会社と提携している銀行等の金融機関からレートを受け取りますが、それをカバーと言って、FX証券会社をカバーしている銀行を通してインターバンク市場に流されていきます。

FX証券会社がカバーしている銀行は多いほど有利で、複数のカバー先から都度一番有利なレートを引っ張ってくることができます。
FX証券会社が受け取るレートも一般的に顧客に提供するレートも安定しますし、狭いスプレッドでレートを提供することが可能です。

ただし、カバー先から受け取る買値と売値のレートは一定ではなく変動することからどうしてもスプレッドも変動してしまいます。

また重要な経済指標の時などはFX業者が注文に対応するのが難しくなるため、スプレッドを広げてなるべく注文を減らそうという意図があります。

また、日本時間の午前6〜8時の間は東京・ロンドン・ニューヨーク市場が基本的に活動していない時間帯となっており、流動性が低下しています。
(取引自体はできますが、市場参加者が少ないです)※標準時間とサマータイムでは時間が前後します。
クリスマスや年末年始、大型連休なども市場参加者が少なく、取引量が減りスプレッドが広がりやすくなります。

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